「Decarnation」というホラーゲームをクリアしました。


 プレー時間はだいたい5時間位。購入理由は「肉々しいキービジュアル」と「山岡晃さんが一部作曲?していたから」の2点になります。

サイコーのキービジュアル


 自分が購入したときはホラーフェス中なのでほぼ1コインで購入できましたが、普段の値段は1,700円なのでちょっと高いかな。でもその分の価値はあると思います。

 内容としてはSteamのリンク先を見てもらった方が早いんだけど、1990年代のパリでダンサーを生業としている「グロリア」の身に降りかかった悪夢的な体験を追体験するゲームです。

 ゲーム内容に割と生々しい描写があるので、以下の注意文に当てはまる人はやらない方がいいと思います。

このゲームには、身体的および精神的な暴力や苦痛、監禁、溺死、操作、身体的な恐怖描写、および軽度のヌード表現が含まれています。
ただし、ゲームには武器や流血描写は一切ありません。
プレイヤーの判断に基づいてプレイしてください。
注意されているのは子供のキャラクターです

 ゲーム開始時にもこう注意されますからね…。

 良かったところ


1.ビジュアルがすごく良い
 
現実世界のビジュアル。かなり生活感があってよい。

こちらは精神世界(または夢の世界)。グロテスクな感じもありつつどこか神秘的です。

 ドット絵が本当に緻密で、絵画を見ているような気分になります。ゲームの都合上「現実世界」と「精神世界や夢の世界」を行ったり来たりするのですが、どちらの世界もドット絵が綺麗で素敵でした。またアニメーションもかなり凝っていて、すごく滑らかに動くので遊んでいて映像作品を見ているようなそんな気持ちになりました。

2.音楽がとても良い

 ゲーム中70%位不穏な音楽が流れているのですが、それが雰囲気にすごくマッチしていて良かったです。サイレントヒルのBGMを思い浮かべていただけたらいいのかなと。

サイレントヒルのマネキンじゃないか!!!!と思った所

 また、主人公のグロリアがダンサーを生業としていることもあって、ダンスシーンの音楽はかなり爽やかかつノリノリになれる曲でそこも良かったです。

3.最終的に立ち直る話なのでプレー後感が良い

 精神的ホラーってだいたいが「後味悪いなこれ!(嬉しそうな顔をしながら)」という事になりがちなのですが、このゲームは主人公の「葛藤とそこからの再生」を描いている作品なので「色々あったけど何とか立ち直れてよかった!」とプレー後は割とスッキリできる作品になっています。

 最後のシーンでノリの良いBGMと合わせて今までの葛藤(ぼかした表現)を振り返るところが良かったです。ケージちゃんがお気に入りです。ビジュもよい。

 グロリアがある人物に行った決断も、いいな。と思いました。強い女ですよ彼女は。


良くなかった所


1.ゲーム操作のせいで画面をじっくり見られない

 本作はリズムゲームだったりタイミングを合わせて操作する場面が多く、せっかく良いビジュアルのゲームなのに「プレー中は判定ラインをガン見する」ことが多くてビジュアルをじっくり見ることができないというのが不満でした。

 せっかくいいビジュアルなのにな…。勿体ないと思います。プレー動画を撮ったり他人がプレーしている動画を見たほうが色々発見がありそうで、プレー中に体験できないのは勿体ないなぁ!と思いました。

2.リズムゲーム部分の判定がよく分からない

 本作の主人公はダンサーなためかリズムゲームが複数回挟まれます。なんですが、いまいち判定が分かりづらい…。流れてくるノーツに合わせて範囲内でキーを押すタイプのリズムゲームで、見た目としては太鼓の達人が近いかな?

 ただ判定結果がものすごく分かりづらい。叩いた後のノーツに判定結果が書き込まれるので「今のリズムで合ってるのかどうか」というのが非常に分かりづらくて辛かったです。判定結果はノーツじゃなくて別の位置に表示して欲しかったかなぁ。

 あとノーツに対する反応方法の説明が無いので(雰囲気的に説明は野暮ってもんなんですが)、長押しノーツはどうしたらOKなのかよく分からないままでした…。弐寺と同じなの?連打ではなさそう?ポップンみたいに終わるまで押しっぱでいいの?とか…。操作があってるかどうかも上記の判定結果がノーツに書き込まれる仕様上「よく分かんねえなこれ」と思いながら遊んでいました。リズムゲームに関する実績の取得者数が低いのも頷けるかも…。

3.扱っている題材が生々しいのでちょっと気持ち悪い

 ストーリーで扱っている題材がちょっと、というかだいぶ気持ち悪い内容なので、プレー中「そいつ絶対悪い奴!!ダメ!!信じちゃ!!!」みたいな気持ちになったり、普通に敵役の行動にドン引きしたりしました。ある意味ゲームの狙い通りなのですが、冒頭の注意文とSteamで公開されているPVを見てダメそうなら買わない方が無難かなと思いました。

おわりに


 内容としてはかなり良かったのでオススメなゲームです。個人的に精神世界のビジュアルがサイコーです。肉っぽいのいいよね…。いい…。

 ただ、題材が重いのとトラウマになったり想起させそうなシーンがいくつか散見されるので注意文に当てはまる人はプレーしない方がいいかなと思います。

 総評としては「面白い!けどリズムゲームは何とかして!」という感じでした。いやー良かったです。山岡さんの暗い曲良すぎる…。

 でも山岡さんは変な電子音楽を音ゲーにもっとこう…作って欲しい…(Konami退社済みなので願い叶わなさそーでむなしい)。あ、サイレントヒルの曲を遊べるようにするとかでもいいから…。Thema of Lauraとか…Silent Scream(ユビートで限定配信だったの泣ける…つべに本人が上げていたからリンク張るけど8年前!?!?!??!?!時の流れは不思議で残酷だね。)とか…移植して…欲しいダメですかね…CS部門とAC部門はそもそも部署が違うから気軽に移植とかできないのかな…悲しい…。


 話がだいぶそれちゃったけど、Decarnationは面白いゲームなので注意文を読んだうえでやれそうなら遊んでほしい一品だな、と思いました。